2010年2月27日土曜日

真白い雪の世界

交差点で赤信号を待つ時に私は腰をうーんと後へ曲げる体操をする。広い空が見える。冬空の晴れ渡った時は澄みきったブルー。私はこの色が大好きだ。
二月も終わり近くなるとすみ切ったブルーが少しパステルで描いたような柔かな、霞んだようなグレーに変化する。昔は気がつかなかったが腰を痛めてこの体操をし始めてはっきり分かった。季節は決して裏切らない。

先日、所用で箱根の山の温泉へ行った。
団体の温泉旅行だったので二次会もあったが私は二次会よりも夕食が終わったらゆっくり湯につかり頭の中のもやもやをふり払いただ ただ足や腕をなでながら心を静めて湯船につかった。
何も考えず、何も思わず。
やわらかな温泉の湯の暖かさに身を任せた。
相部屋の娘のような可愛い人はそれから二次会に出掛けた。
私も誘われたけど二次会よりもすぐに寝たかった。素敵な洋式の部屋の大きなベットの中で手足を伸ばして(これを幸と思おう)と考えてるうちにすぐ眠くなった。
私にとって午後10時に床につくなどという事は一年に一度もあるかなきか。
明朝のお風呂は午前5時半からなので5時30分にモーニングコールを設定してすぐ眠ってしまった。

モーニングコールの音を聞くやいなやすぐに私は半纏を引っ掛けてお風呂に向った。
誰もいない。歩いてる人も居ないし静かだった。
広い広い湯船の中で両手両足を伸ばして、その気持ちのよさに来て良かったと思っていると、私が上がる頃に一人二人と入ってきた。
風呂から出て長い廊下に出てみると、行く時は気がつかなかったが外は真白の雪景色であった。白、一色。すべて白。美しい。
四国生まれの私には、こんな山一面すべて真白という記憶がない。それにしても美しい。
音もなく降り積もる雪の白さの美しさ。
暫くたたずんで眺めていた。

その時思い出した。
私は2才位だっただろうか。
2・26事件 昭和10年2月末 青年将校が首相官邸を襲撃した。
あの時も大雪の日だった。
私はこの辺りの事をなぜか忘れられない。
今の若い人達はこんな勇気?は見られない。
生まれた時から戦争は始まっていて、18才で高校卒業する直前に独立国になったのだ。そしてその間に召集兵として出征した父を失った。

相部屋の若い美人は未だ眠っていた。
朝食は7時からなのでぼつぼつその準備にかかった。
白一色の美しさに見とれてしまい帰りの車の事など思い浮かばなかった。
運よく帰りの国道はこれは又快適ドライブになった。

去年も藤沢の駅へ来たけど一段と綺麗になって魅力的な商店街に変わっていた。
もう3日見ないと町は変わる時代、古きよきものを残そうなんて人の心に余裕がない。
デパートにはデパートのよさがある。
スーパーにも良さがある。
そしてコンビニにも便利性では一番かも。
いずれも多すぎるのが問題なのである。
そんな中で個店というのも経営者の考え方やり方次第で社会に大変貢献しているという事を忘れないで欲しい。
雪のように汚れ無き社会になってほしい。
政治家の皆様も是非本を読んで下さい。
そうでないと私達国民が悲劇になります。


人間社会を少しでも住み易くするにはどこかで犠牲も出るでしょう。
世の中すべて良しという事はありません。
コンビニを初めとする小売店の夜中の時間規制も本当は必要です。

セブンイレブンでいいと思います。
この言葉本当に素敵なフレーズです。

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今週お勧めの本☆













「零式艦上戦闘機」
新潮選書
清水政彦/著
出版社名 新潮社
税込価格 1,470円













「新忘れられた日本人」
佐野真一/著

出版社名 毎日新聞社
税込価格 1,575円













「ナニカアル」
桐野夏生/著

出版社名 新潮社
税込価格 1,785円

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2010年2月20日土曜日

内需拡大は人と人との心のふれあいから

ある有名な企業のセールスマンから電話が入った。
「僕は一寸人生の上で悩んでいた事がありました。イセザキ書房のブログをずーっと読んでいくうちに解決の糸口が見つかりました。大したブログでした。一度会って頂けませんか?」
褒めてくれて会ってくれと云われれば、知ってる人だし「どうぞ、夕方ならお時間取れます」と私は返事をした。
前にも2・3度会ってる人だし現在も取引のある会社だから私はとくに警戒心は起こらなかった。最近はNHKとか東京電力とか誰でもすぐ分かる企業を頭に出してやってくるセールスマンが非常に多い。
人間の弱さというかそういう名前を出されると一応安心する。
しかし会ってみるとNHKとか東京電力・・・・色々と大きく書いてあって、その下に代理店○○○氏名○○○と書かれている。
私も未だ若い時にはそれでもあまり警戒心なく応答して何度か苦い経験をするうちに今は大きく云えば全員を先ず疑ってかかる事にし、電話がかかってきた時に要点を質問し、その答え方、話し方、声色から先ず判断して、そこで終わりにする事もある。しかし敵もさるものそんな事ぐらいでは引き下がらない。会ってくれと必ず云う。会えば先ず90%位は人物判断企業判断が出来る年令に私も達している。問題は未だある。彼等は年寄りの女は好餌の的。心の中でほくそ笑んでいるのが私には分かる。

私は幸か不幸か専業主婦は全く経験のない女。料理は亡夫の好きな食物を作る時だけは天下一品の物を作った。
後は明けても暮れても寝ても覚めても商売の事しか頭になかった、50年の時間を過ごした。
唯一息子に申し訳なかったと今悔いている。
その息子も成人式を済ませた2人の娘の父親。そして私を亡夫に代って叱ってくれる唯一の存在。
私は今風の草食系男子以上に男性に近い暮らしをしてきた。

さて、その私のブログを読んで目を開いたという彼は年の頃40才前。
三才と七才の子供がいるそうだから立派なパパである。
彼曰く「佐藤さんが本を読みましょうと必死で啓発されているので、ふと気づいたのですが、二人の子供の誕生日にいつもゲームを買って与えていたけれど、この次から本にしようと思いました。そしてその本の中へしおり代わりのメッセージカードを入れてやろうと考えています。」と云いながら、その自作の写真入りのカードを見せてくれた。
「これを作るのは簡単ですから是非採用して下さい」
私はこの年令でも非常に感激屋である。毎日毎日感動と感激の連続のような生活をしている。

私のつたない文章から「これからは贈り物はすべて本にする」と云ってくれれば感激屋の私は胸ワクワクであった。
この次はこの人の会社から買ってあげようと思った。
商売とは人間と人間の心の振れ合いであると思っている。
私は本を売る。このセールスマンの会社の商品をきっと私は買うだろう。
こうする事がいわゆる内需拡大に繋がるのではなかろうか。

私は政治屋でないから難しい事は分からない。しかし本屋だから本の重要性は政治屋さんよりは理解しているつもりである。
人間と人間の振れ合いはすべてに通じる、大きくは国際的な国と国との付き合いも同じ事ではなかろうか。

政治屋さんも、あまり物事を難しくしないで自然体で皆に分かるようにしてほしいと希望します。
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今週のおすすめ★















「生き方 人間として一番大切なこと」
稲盛和夫/著

出版社名 サンマーク出版
税込価格 1,785円

















「体温を上げると健康になる」
斎藤真嗣/著

出版社名 サンマーク出版
税込価格 1,470円
















「気にならない生き方 
ミラクル・エンザイムが寿命を決める」
新谷弘実/著

出版社名 サンマーク出版
税込価格 1,680円

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2010年2月13日土曜日

今年は国民読書年知っていましたか?

政府は色々計画はしているようだけど多分ほとんどの日本人は認識していないように思います。
私は本屋ですから毎日毎日本には触らない日はないし、勿論読まない日は365日1日もありません。
私にとって本は確かに商品です。
本屋という儲からない商売のそれでも大切な大切な商品です。
大書店の経営者なら読者に応対したり入荷した本の検品をしたりというような仕事は多分なさらないでしょう。
私はそうはいきません。
外商で外回りもする、本の検品もする、入荷した本を陳列する(私はこの仕事は大好きです。自分の書いたコピーに感激して買って頂いたけた時には私は涙ぐんでしまいます。)

さて日本語という、この美しい奥深い言葉、文章が今、ピンチに立っています。
全人口の半分位の人は一年に一度も本屋へいかない人がいるんですよ。
食べ物は食べなければ生きられないし着る物も裸でいられないから、買わなくてはなりませよね。
でも、本は買わなくても読まなくても生きてゆく事は出来るのかも分かりません。でも、その生き方です。皆様、手紙はお書きになりますか?
文房具屋さんの話によれば「あまり売れないので便箋類は最低必要なだけしか置いてありません」というお店もあります。
それから年賀状、これは何で書きますか?
ペンで筆で・・・・・少ないですね。大部分はパソコンですね。パソコンが悪いとは申しません。立派なものです。生産性が高いですね。

日本人として生まれた以上、日本語を血や肉にしてほしい。それには本を読むことです。
本を読めば言葉を覚えられます。言葉の意味が分からなければ辞書を引いて下さい。
そして覚えた言葉を駆使して人と人とのコミュニケーションに役立てて下さい。
適格なよく分かる言葉で会話をすれば意は充分に通じます。云いたい事が理解してもらえず、イライラするような事も減るかと思います。
それが、人間社会に大切な事ではないでしょうか?

私は昭和人です。
昭和45年頃以降に生まれた人は平成人だとある作家が書いていましたが、ピッタリだと思います。平成人はどちらかと云えば読書に間隔があります。学校制度とか時代の流れとか様々な要因で、誰がどうした訳ではなく、そうなってしまったのでしょう。

そこで、私の店では未だ言葉も充分話せない赤ちゃんや子供さんの事を考えました。
このお子さん達は次の時代を荷負う人達です。
日本の良き、言葉の美しさ、その深さを覚えて伝えてほしいと切望しています。

そして考えついたのが紙芝居でした。紙芝居も種類は沢山ありますが当店ではほとんど揃えてあります。年齢に応じて紙芝居を観ていれば必ず本が読めるようになり、児童書、伝記もの等にも手を伸ばしてくれるでしょう。
ここまでくればもう読書というものの楽しさと喜びを知って頂けます。それがやがて読書好きの人間に育ってゆくこと間違い無しです。

読書はどんなに人間の世界を拡げてくれるか果てがありません。
そしてx年後には世界的に役立つ人物が出てくると信じています。私は残念ながらその頃には、もうこの世の人間ではないと思いますが、それでも構わない。
それを想像するだけで私は幸です。

鳩山総理大臣様
総理は育ちもよく財産も沢山お持ちでいらっしゃるおかたです。横浜の下町の小さな書店で必死で生きている古希過ぎた老女の願いを聞いて頂けませんか?日本中にいくつ小学校があるか知りませんが、その各小学校へこの地図を一冊づつ贈ってあげて頂けませんか?
実に立派な世界地図です。十代の時から世界の姿を見るという事は将来必ず人間形成に役立つと私は思います。よろしくお願い申し上げます。

読書年を 記念して意義ある事だと存じます。


「世界大地図
ATLAS OF THE WORLD 」

◎A3判上製/272頁
天地クロス貼美麗ケース入

発刊記念特別定価: 16,800円(税込)
(2010年5月末日まで)
以降 定価: 18,900円(税込)
中身はこんな感じです

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2010年2月6日土曜日

本を読む喜びと楽しみ

本というものもどんどん進化していって電子ブック時代が目の前に来ている。世の中の進化はすべての人間の幸福に繋がっているだろうか。

ちくちくためたお金が4億円になる人もいれば懸命にケチケチためてもやっと10万円がいいところという人もいる。4億円ためる人に秘伝を教えてもらいたい。
私は毎日パソコンの分からない所を若い人から学んでいる。
ある時「私は毎日負うた子に浅瀬を教へられている」と笑いながら云ったら「それ、どういう意味ですか?」と聞かれた。
ああ、そうか。こういう言葉はもう流通していないのかと淋しかった。

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合縁奇縁
曖昧模糊
起死回生
奇想天外
悪事千里をを走る
呉越同舟
青天の霹靂
因果応報

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これ全部大学生に通じなかった。

普通に本を読んでいれば必ず出てくる単語であって難問でも何でもない。
中学生位にはみんなこういう言葉を使って話していた。
短い言葉でとても深い意味を伝える事が出来ます。

日本語は俳句・短歌の如くひらがな中心の文章もあれば、論語読みの論語知らずと云われるように漢字ばかりの事もある。
それを混ぜ合わせて小説が書かれエッセイが生まれる。日本語は実に素晴らしい言葉だと思う。
先ず、日本語をマスターしましょう。
それには本を読むのが一番です。
字が読めないお子さんには紙芝居のお話から。
そのうち絵本を開いて読むようになります。
そして児童書・伝記もの等を読みながら日本の歴史にたどりつきます。
そうしてきちんとした日本の成り立ち、日本の言葉が正確に身につきます。
さあ、今日から一冊づつ一頁づつでも本を読みましょう。
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今週のおすすめ本












「岩波国語辞典第七版」
岩波書店
2800円+税
















「新明解故事ことわざ辞典」
三省堂
3000円+税
















「大修館四字熟語辞典」
大修館書店
2200円+税

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