しかし日本は資源の少ない島国なので海運に頼らなければとても現状のような平穏な暮らしは不可能である。デパートにもスーパー、コンビニにも又、街の商店にも物があふれているこの景色を見ていると、これが普通だと、ほとんどの人は思っているようだ。生まれた時からこういう中で育ってきた人達がそう思っているのは当然かも分からない。
しかし、もし海運業に何か事が起こって資材製品、そして食料品の輸入が止まったらどういう事になるか考えてみたことありますか。
そういう私だって本質的な事については無知に近い人間です。細かな数字等は分かりません。ただ、私の店(イセザキ書房)は50年前から世界中の大きな港に行来する船に”本”を納入してきたので常に世界地図を見ながら商売をやってきました。ニューヨーク向けの船に大きな本を一冊入れ忘れた為、息子のアメリカ旅行の際に大手船会社のニューヨーク支店まで届けた事もありました。そんな関係で世界中の港の大体の位置は頭に入っております。
日本の代表的な港の 横浜 神戸 というところが世界中の総体的な地位が落ちてきている事も胸の痛いところです。東南アジアはシンガポール、香港には負けています。
それはともかくとしてソマリア沖で海賊が続発し被害が出ている現状で日本の丸腰の商船は危くて航海できなくなっています。そうでなくてもシンガポールを出港してマラッカ海峡に入る時はキャプテンはかなり緊張するらしくメールの中によく「これからマラッカ海峡に入りますので気持ちが引き締まってまいりました」とか「マラッカ海峡をやっと無事抜けられほっとした所です」という文章を送って頂きます。
しかしこれは自然環境の問題だけです。
今回のソマリア沖の問題は極端にいえばいつ銃撃を受け人質にされるか分からないという命をはっての航海です。海賊はロケットランチャーなどで重装備している。
みんな仕事は命がけで働いていると思いますが船の乗組員の場合は頼るは船と本社との無線連絡だけです。これを放っぽり出しておくという事は政府としては責任があると思います。
私は肉親は乗船しておりませんが私の大事な読者という身内の身が案じられてなりませんでした。
地図を観て下さい。ソマリア沖から紅海に入らねば南アフリカ共和国(来年のサッカーワールドカップ主催国)の喜望峰をまわってたら2000万~3000万円の追加費用を要するとの事。
アデン湾を通過する日本関係船は年間2000隻。貿易総額は14兆円。
一日も早く自衛隊の護衛を必要としているのです。
重ねて書きます。
今、私達のとにかく平和で好きなように生きられるのはこういう船舶にたずさわる人々の努力によって支えられているという事を忘れないで下さい。
更に加筆すれば船の乗組員の方々は読書家です。いつもよく読んでおられます。
恩恵を受けている私達もせめて世界地図を読んで下さい。そして世界の動きの生の姿をしっかり頭に入れようではありませんか。
※地図参照
「’09 今がわかる時代がわかる
世界地図」
SEIBIDO MOOK
正井 泰夫 監修
出版社名 成美堂出版
税込価格 1,680円
「’09 今がわかる時代がわかる
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