2007年10月21日日曜日

私はイセザキ書房の本になりたい

世界地図を拡げて見て下さい。日本は必ず中心にありますが回りは全部海の島の集まりですね。
どこへ行くにも船か飛行機に頼らないと歩いてはどこへも出られません。
海外旅行はある種、夢みたいなところがありますね。
ところが皆さん毎日、毎日海外旅行をさせてくれる本屋さんがあるんですよ。
ただし、貴方が本にならねばならないけど。

イセザキ書房の本は東南アジアは云うに及ばず南、北、の太平洋、南北の大西洋、北極海、南極海、地中海も、北海も、カリブ海も。
世界の七つの海にすべてくまなく旅をさせております。

私はその達を旅立たせる度に「無事に着いてね。本船の皆様によろしくね。そして乗組員の皆さんにかわいがってもらってね」と一冊一冊心をこめて送りだしております。

30年位前までは現在のミナトミライノあの場所に三菱重工の横浜造船所があり、石川島重工業にも横浜造船所がありました。
造船王国として日本経済の発展に大きな貢献をしてくれました。
新造船の竣工式はとても荘厳ですばらしく華やかで心がわき立つような楽しい式典であったのを忘れる事ができません。

ところが今はシンガポール、韓国等で船は造られ乗組員は飛行機で現地に趣き乗船するそうです。
だから私はもう久しく日本船員の皆様にはお会いする事がかないません。

港町ヨコハマと云うにはあまりにも淋しい港の風景。
日本へは全く帰航しない日本船がほとんどです。
でもイセザキ書房の達はみんな夫々意気揚々と七つの海へ出かけております。

あぁ・・私はになりたい。

世界のどこかで海外事故があった聞くとテレビNHKに飛びつきネットを開いて情報を知ろうと必死になります。怖い事故が度々あります。ヒヤッとさせられます。

何年前だったでしょうか。海運事故があった時、危機一発で○○汽船の船が助かったんです。
帰ってきたキャプテンから「イセザキ書房の本は魔よけだよな」と云ってくれた時私は本当に嬉しかったです。
私はを送り出すとき必ず神に祈っていた甲斐があったと感謝の念でいっぱいでした。
この文の最初に書いたように日本は島国、資源はは少ない
船舶運送の力なくしては食料も油もなにも入ってきません。まさしく命綱です。
この重要な大きな仕事を荷負っている船舶業界のこと、みなさん忘れてはいませんか?

私はこの仕事に携わってから53年経ちました。53年間イセザキ書房の本を旅立たせ続けてまいりました。

これからも私の知力体力気力の続く限り天命と考えて命をかけて世界の七つの海で活躍している本船へ本を送り続ける覚悟で生きてまいります。

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イセザキ書房
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