年末年始、体調をくずして活字を読む気力が少々失せていたので、日経新聞連載の生田正治氏の「私の履歴書」も途中からしか読んでいない。
惜しい事をしたと思っている。
私が生田正治という人を知ったのは海運界の不調の時、次々と船会社を合併して統率力を発揮した時である。
私は海運界などよくわからない。
乗船員の方達から色々お話を伺って頭に入って来たものだけの知識しか持っていない。
生田正治氏の「私の履歴書」を読んで色々勉強になった。
年齢はほとんど同世代。
あの小泉内閣時代、郵政民営化が社会の大問題になって選挙になった。そして
小泉政権の意の通り選挙に勝った。
新しく出来る日本郵政公社の総裁は一体誰なんだろうと思っていたら商船三井会長の生田正治氏だと知って、この方ならきっと大丈夫だろうと思った。
それにしても小泉総理(当時)もよく探してきたなと私はこれも感心した。
履歴書を読んでみると相当固辞したらしいが、小泉さんの熱意に、負けて受ける結果になったらしい。 ・
さて、仕事を始めてみると役人や政治家にない企業の経営者としてのセンスの良さ。
人事管理については、ザ・アールの奥谷礼子氏に、学び、内部の仕事を進める方法についてはトヨタの社長に頼んで先生としてトヨタの人間をかりてくる。
更に全国の僻地を月に二回づつ位、回り現地の事情を頭に入れてくる。電話をかける。様子を聞く。
不要な財産はどんどん売却してしまう。
そのほか沢山、沢山、経営センスを駆使している。
経営者は頭だけでは駄目。
行動が伴わなければ真の姿はつかめないという事を知っているところが嬉しかった。
政治家も経営者も同じ。
優秀であっても頭が良くても行動力、実行力が伴わなければ下の人間はついてこない
それと私が読みながら感じた事は公社総裁に100%打ち込んでも海運界の事も頭の中で動いていたなと文章の裏に読みとれた。
私はこういう事を命をかけて励むと表現する。
四年間の一番難しい所を、造り上げ「次は若い方にやってもらってください」と云われたのを私は覚えている。だけど現実はそうはならなかった。
又、ここで何かの力がどこからか入って来たのだろう 。
私はしがない本屋のヘボ経営者ですが、生田正治の「私の履歴書」は本当に面白い、魅力のある文章でもある。
たんたんとしていて味がある。
BRUTUSの愛読者でもあるらしいが、そういう所がこの方の魅力であり、年寄りくさくない所以かと思う。
「元気で更に海運界の為、日本国家の為に力を出して下さい」とお願いしたい。
まだ連載中 ぜひ読んで下さい。
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