2011年2月12日土曜日

ワンピースの財宝はまだまだ探してゆくつもり

私が書店を開店した昭和31年頃には、棚の構成の中に漫画(当時はコミックなんて云わなかった)の棚は特別に考えなかった。
量的にもそんなに多くなく所詮、子どもの本の一部位の存在だったと思う。
暫くしてソノシートが出て来て置き場所に困った事も覚えている。
これがCDのはじまりだった。

その前に横須賀で英文の書店をやっていた時、アメリカでは雑誌タイプの漫画本があった事を覚えている。
そしてその頃、夫がよく買っていた漫画読本(文藝春秋発行)という漫画の雑誌は大人向けの漫画雑誌であったように記憶してる。
私も面白くて読んでいた。

漫画という言葉がコミックと呼ばれ出した頃から、棚の占拠率がどんどん高くなった。
それでも私の頭の中は漫画は漫画だとしか思えず読者に書名を尋ねられてピンとこなかったり、「あ、それ漫画なのね」という私は間抜けた書店員でずーっとあった。

何でも売れるものはとにかく手にとって一晩読むことにしているのでコミックと呼ばれはじめて二度か三度よく売れるものを読もうと思って、チャレンジしてみたが、どうしても2.3頁読むと全く先に進めない。
描かれている絵と言葉の文字が繋がらないと云うのかストーリーがよく理解出来にくいという感じである。
だから面白い、惹きつけられるというところまでいく前にギブアップしてしまう。

先日(2/9)のクローズアップ現代でコミックのメガヒット「ワンピース」を取り上げているのを途中から知って観た。
失礼かも分からないが面白くない・魅力のない番組が多くなったテレビ番組の中で私が本気で観る数少ない番組の中の一つに「クローズアップ現代」がある。
国谷裕子キャスターの知的な装いも魅力だであるが、時代の中の注目点を取り上げて30分間話し合うその内容も充分に魅かれている。
残念なのは仕事しながらなので、その時間を充分にとれない事である。
コミック「ワンピース」は確かに非常によく売れる。
何巻もまとめて買う人が多い。
私にとってはそれはとても嬉しい事だけど「クローズアップ現代」が取り上げてテーマにするとは私にとっては意外だった。
でも2億冊も売れたとすればやはりひとつの社会的現象なんだろう。
週刊少年ジャンプの連載であったが「ワンピース」で売れていたのかなー・・・。
主人公のルフィが海賊王を目指し仲間を作りながら「ワンピース」という財宝獲得を目指す海賊物語らしいが子供ばかりでなく母親もファンになってしまうらしい。
サラリーマンも仕事のバイブルにしているとか。

店の中で若いスタッフに内容を教えてもらった。
そしてそのつもりで第1巻を読んだ。
読んだというのか観たというのか分からないが。
聞けば若いスタッフはみんな詳しかった。

電子本が出てきた。
本を読む人口は激減した。
日本の国内の大企業はどんどん海外へ場を移し続けている。
老人はますます増える(私もその中の一人)
政府は何となく頼りない。
国民は手前勝手な人が多い。

私も商人の端くれだけど、商人として反省する事ばかり。
決して良い点数は貰えない。
通販(ネットやテレビ)は成績をどんどん上げている(顧客を見つめる心理学)において通販に負けているのだ。
(当店も紙芝居のネット販売をしているので九州や北海道のお客さまもある)

私は年若くして商人の世界に入ったので50年以上を振り返ってみる事が出来るけど、乗る船をスタートラインで間違えたのかも分からない。
今となっては先生から学ぶのではなく後生から教えてもらわねばならなくなった。
でも雑草は強い。
肥料も何もなくても雨にも雪にも台風にもめげず根をはり続けるのだ。
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今週のおすすめ












「悪いことをして罰があたった子どもたちの話」

ヒレア・ベロック/文
 エドワード・ゴーリー/絵 
柴田元幸/訳
出版社名 : 河出書房新社
税込価格 : 1,050円
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月岡芳年風俗三十二相
「謎解き浮世絵叢書」

月岡芳年/〔画〕 
町田市立国際版画美術館/監修 
日野原健司/解説
出版社名 : 二玄社
税込価格 : 1,680円
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「老いの才覚」

ベスト新書 295

曽野綾子/著
出版社名 : ベストセラーズ
税込価格 : 800円
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「あの戦争と日本人」

半藤一利/著
出版社名 : 文藝春秋
税込価格 : 1,600円
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「白紙召集」で散る 軍属たちのガダルカナル戦記」

笹幸恵/著
出版社名 : 新潮社
税込価格 : 1,680円

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