2011年12月24日土曜日

成人力を備えよう

先日も横浜で母子心中のような事件があった。
死なねば解決出来ない程の悩みに押しつぶされたのだろうか。

私も20歳で結婚して、夫は25歳。非常に厳しい夫だった。
年齢は、5歳しか違わないが、夫の読書量は
私の何十倍にも及ぶので、夫との知識の差は比較にならない。
しかし、年齢から来る常識は今から思うと、おぼこかった。
世の中のしきたりにうとかった。私はそれに苦しめられた。

ただ、一筋に商人として大成したかったのだ。
志し半ばにして、64歳で亡くなったが。

今、世界は戦国時代。
この中で勝ち抜くには、先ず成人力をつけることだと思う。
先日亡くなったスティーブ・ジョブズは、「言葉以外で意思伝達の
出来るマシンを作りたい。」が目的であったようだ。
社員、部下が、何十日間もかかって製品を自参すると、
気に入らなければ「こんな物役に立たない。」と云って、
床にぶつけてしまう。
そんな事はめずらしくなく、耐えきれずやめていく社員が
沢山いたそうだ。彼にとっては目的は唯ひとつ、それ以外の物は
すべてクズ同然。
そして、5年間以上かかって、サンフランシスコとシリコンバレーは、
あらゆる文化の通じる場所になり、エレクトロニクス産業、
マイクロチップメーカー、ビデオゲーム制作会社、
そして、コンピュータ会社が加わった。

現代人(特に、若い人達、大学生あたり)は、話すことを好まない。
ディスカッションを嫌う。そして、事が起きると他人のせいにする。
立ちあがって大衆に訴えるという事も好まない。いつの頃からだろう。
こうまってしまったのは。
私の言葉で云うと、教養を深める意欲が低下してしまっていると
感じている。

これは、学校教育制度にも起因すると思うけど、
自ら立ち上がる気力に乏しいのは時代のせいだろうか。

成人力というのは、数字では計れない。
話してみてやっと少し分かる。

私が強調したいのは、日本国民としての自覚を養ってほしい、ということ。
それには、古典や歴史ものの本を読む事だと思う。
それを読まねば何も分からない。
そして、日本は、東アジアの小さな島の集まりの国。
財産は、海だけである。これを守る事が一番大事な事である。
海の小さな島もおろそかにしてはならない。
みんなみんな日本の財産である。
国民全員が、成人力を備え、この難局を乗り切りたい。

成人力をつける第一の仕事は ”読書” です。
これなくしてはディスカッションも外国との外交も出来ません。

本を読んで下さい。お願いします。読書そして読書です。

私が本屋だから云っているのではありません。
それが、日本人としての、成人力を養う糧になるからです。

再度申し上げます。 私の商売に関係なくとにかく本を読んで下さい。
それが、成人力への第一歩です。



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1 件のコメント:

さんのコメント...

日本国民としての自覚を養う。そのとおりですね。あらためて本を読むように心がけます。
最近「暇と退屈の倫理学」國分功一郎著を十分堪能して読みました。考えることが沢山詰まった良書だと思います。ぜひおすすめください。 佐野晋