2013年2月9日土曜日

国家に殺された私の父

電灯をおろして父に手紙を書く。
心配するなと文したためる。

父は、私が小学校3年、妹1年生
妹幼稚園、弟2才、弟0才の時に
召集兵として出征した。33才。

未だ内地にいた時に、
近くの旅館気付でハガキを出した。
妹は、毎日のように書いていたと思う。
それだけが父との繋がりだと思うと
書かずにいられなかったのだと思う。

コピーのコピーで分かりにくいが、
私には、父の心情が胸を打つ
ハガキである。沢山のハガキの中から
一枚とりあげたけど、
父は生きて再度我が家に帰れる事を
最後まで信じていたと思う。

























家族の事、みんなの事を夫々書き、
父の家族への思いは
もう70年以上も経った今、これを読むと 
私は、涙が出て止まらない。
召集兵は沢山、戦死・戦病死・
野垂れ死にした。
食べ物も飲み物も兵器も、
何も持たさずにフィリピンにまで
送り込まれて、ほとんどの人が死んだ。

何という無謀極まりない戦い方を
命じた人は誰だ!
事の成り行きとは云え、
日清・日露に勝った勢いで
大東亜共和圏とか云って、アジアを
全部植民地化しようとしたのか?
それとも、石油等原材料欲しさに
手を伸ばしたのか?
それにしても、外交下駄丸出し。
又、欧米のすべての面で
進んでいる事を充分研究していなかった。

今から、云っても仕方がないが、
靖国神社は、死ぬ事を承知で帰りの
油のない飛行機に乗った、
うら若き青年達の心の拠り所であったのを
私は子供ながらに知っていた。
その人達を裏切った人間を一緒に
靖国神社に祭るのは
私は納得できない!

東京裁判を基準にして
戦争を始めた人・指揮した人の霊は
すべて靖国神社からはずして欲しい。
さもなくば、本心で死んでいった人が
かわいそうです。

私は、泣いても泣いても事はおさまりません。





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