2013年4月20日土曜日

本離れの時代、本読み人を育てよう

神奈川新聞の記者さんが、
「今時、紙芝居なんて売っている店が
あるのか。」と驚き、
イセザキ書房へ入って来て話を聞いた。
電化された様々なお遊び道具の
沢山ある現代、紙芝居なんてー!
と思ったと云われた。

つい先日の話です。
そして、神奈川新聞の記事にしてくれました。
私共が、紙芝居を扱い初めて
もう5年目に入りました。
YMCAで絵本の読み聞かせを
させていただいたのですが、
読み聞かせは、せいぜい5~6人の
お子さんまで。
それ以上になると、見えない、聞こえない
という事で去ってしまう。

そこで、私は考えた。
その結果、紙芝居なら30人位までなら
OKだろう。早速、紙芝居に変えてみると、
お子さんもさる事ながら、ついて来ている
お母さん達も「お上手ね。」と
褒めてくれて、一生懸命観てくれる。
子供達もお話に夢中になって
「昔は、どうしておじいさんとおばあさん
ばかりなの?」と聞かれた。
私は返事に困った。

私は、自分の事を思い出す。
私は、5人兄弟の長女なので、母と一緒に
夜、寝たのはほとんど覚えていない。
物心ついた頃から祖母と一緒に寝ていた。
祖母は、毎晩私に色々なおとぎばなしを
してくれた。
「おばあちゃん間違えたよ。」と
私が覚えてしまう程、眠るまで色々なお話を
してくれた。
『ももたろう』や『さるかに合戦』などは
未だ幼稚園に上がる前に
私は覚えてしまい、間違えるとすぐに
祖母に報告する。
そのうち、本の中になどない話を
してくれるようになった。

忘れられないのは『山賊』の話。
これは祖母が人から聞いたはなしを
祖母の言葉で、私に話したものだと思う。
こんな話はどこにも絵本などない。
多分、祖母が知り合いから
聞いた話だろうと70年以上も経った今、
思い出している。

これ一話ではなく、祖母は次から次へと
お話をしてくれる。
そしてケチな祖母は、実家がすぐ近くで
長女だったこともあって、
私がそこに沢山絵本がある事を知っていたので
2~3冊借りて来てくれた。

私のおとぎ話は、その借りた本で読んだものが
ほとんどである。
少女時代には、本屋に新刊などなかった時代。
貸し本屋で借りるといっても、子どもの本は
あまりなかった。

私は小学校へ入るなり、教科書があるのが
嬉しかった。
そして、5・6年と受け持ってくれた女先生が
有名な本を国語の時間に読んでくれたり、
その感想文を書かされた。
 
私の経験から、読書するというのは
色々な形があるが、たった一つ云える事は、
小さい時から本や物語に
なじむのが一番だという事!

紙芝居は、読書のスタートです!
それから、絵本や児童書に入り、
文学作品に自然と手が届くように
なるものだと思っている。

本離れと云われ続けて久しいけれど、
一番大切なのは、本屋がある事ではなく、
家庭の中で物語の面白さを子ども達に
知らせる事だと思います。

私の場合、紙芝居を売るというよりも
本読み人を育てるつもりで売っていると
云うべきかと思います。

本を読まねば心が育ちません。
社会の平和のためにも
読書は必須です!




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  は誠に勝手ながらお休みさせていただきます。
  よろしくお願い致します。







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