私は10代の頃より京大法学部を目指して
その後アメリカに行こうと考えていた。
出来ると充分に思っていた。
ところが女学校1年生の時
父の戦病死の報が届いた
戦死ではなく戦病死。
これは野垂れ死にだ。
祖父母は、大切な一人息子を失い
母は最愛の夫を亡くした。
そして女学校1年生の私を頭に
妹2人、弟2人、5人の兄弟は
大切な父を失った。
私の家は何もかも全てが狂ってしまった。
当時、日本は若い者も
子供のあるような中年男も
元気な者はみんな戦場へ送られた。
食う物も体を守る道具も何も持たせず、
唯唯、南の島へ兵隊として送り込んだ。
私の父も最高齢の中に加えられた。
私は、昭和の初めの頃から
敗戦国になるまでの様子を書かれた本を
探したが、一冊もなかった。
去年あたりから、総理の言葉によるものかどうか
ぽつぽつ見かけるようになり
その一冊一冊を手当たり次第読んでいる。
でも私の考えている私の父の仇は
一人ではない。
そういう流れを造った人は何人もいる。
「死んでもよい。靖国で会おうよ。」と云って。
それを信じて南の島に、南の海に果てた人達。
この人達を祀っている靖国神社は
常に問題にされる。
その中から私が書く訳にはゆかないが
戦争責任者を全部おろして欲しい。
そして、靖国神社は国家国民の為に
犠牲になったかわいそうな人の為だけの
神社に早くして欲しい。
色々な本を読んでいるうちに
私も80才を越えた今、
ようやく戦争責任者の名前が少しずつ
分かり始めた。しかし、書く事は出来ない。
国家として戦争責任者の霊は
全部おろして下さい。
どうしても祀りたいなら
どこか遠くへ別に作りたい人に作って
もらいましょう。
私ばかりではない私のような立場の人間が
敵の中にも日本人の中にも
数え切れない程いるんだ。
そして、もうすぐ一人一人死んで行って
第二次世界大戦の歴史として
一くくりにされてしまうだろう。
戦争はダメ。何をしてもダメ。
総理がトップに立って出て行かれますか。
苦しみも悲しさも癒え四分の三世紀。
苦しい中を歩んできました。
これでも、私は何かを残して行こうと思っている。
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2013年9月14日土曜日
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