80年近い人生の中で、たった6~7年、
共に学び、共に遊んだ月日の映像がこんなに
際立って心の中に終生残るものなのだろうか。
A子、B子、C子、3人は家も近かったし、
A子は、美人中の美人。
B子は、美人というよりかわいい女性。
C子は、女学校・高校・と一番で入学、
一番で卒業したようなリーダーシップのある
頭の良い子。
夫々の長所・短所をわきまえて、
お互いに 利用したりされたりしながら
縁はますます深まった。
六年間の学校生活は これ以上ない程楽しかった。
人生の中の一割にも満たないこの時期を
青春と呼ぶのだろうか。
人生の秋も終わりに近くなった今、
振り返ってみると、全ての事が桜の花の咲く春の景色。
やっぱり、春は全てのスタートの時期なんだ。
何もかも昨日の事のように思えてくるけれど、
60年近く過ぎている。
A子は、高級サラリーマンに嫁ぎ、二人の子供、
孫も得て、今は で悠々自適。
B子は、養父が亡くなり、実の父に引きとられ
継母の下で結婚前を過ごしたが、
実父の決めてくれた男性が本当に出来た人だったようで
B子も「とてもかわいがってくれた。」と
嬉しそうに笑いながら話していたが、先年 夫は亡くなった。
C子は、自分自身に実力をつけたくて、
行けなかった大学へ 行く事を条件に結婚したが、
結果的にその時間はなく、実業の世界に入ってしまった。
夫に厳しく、厳しく仕込まれた。
夫は、20年前に亡くなった。
生き様を 妻と子と孫に教え終へ
三浦の土に 静かに眠る
A、B、C、3人、夫々の道を歩みつつ、
一年、一年、年を重ねて来た。
『置かれた場所で咲きなさい』
< 渡辺和子 著 (幻冬舎) \952 >
まさしくこの通りだと思う。
A子、B子、C子、夫々運命的とはいえ、
夫々置かれた場所で開花した。
誰が幸福で、誰が不幸か、そんな事は分からない。
今願うのは、この三つの花が、
夫々一日でも長く咲きそろい
それなりに社会へ貢献が出来る事を
願ってやまない。
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