2008年8月12日火曜日

8月15日という日

8月15日がやってきました。
昭和20年8月15日、私は国民学校6年生でした。卒業する時は小学校、そして学区制のしかれた女学校へ入学し同じ学校で6年間(中学・高校)学び昭和27年3月高等学校を卒業した訳です。
敗戦による学校制度変化のど真ん中を過ごした世代です。
ラジオから聞こえてくる昭和天皇の声はよく分かりませんでした。只、戦争に敗けたという事ははっきり分かりました。なぜ敗けたの?なぜ日本が敗けるような事になったの。
涙がとめどなくあふれてきました。
私は日本が勝つという公の報道をひたすら子供心に信じていましたから。
運動場は全部子供達の手で掘り起こし芋を作り大根を作る畠にしました。川土手にも芋を作り各組競争で農作業をやりました。まだ10才前後の児童を使って教師も一緒になって食糧増産の一助と考えて頑張りました。これも戦争に勝つためだと信じて止みませんでした。

何も分からぬ子供心にあんなに一生懸命お国のために働いたのにどうして敗けたの・・・と思ったのです。私はどうしていいか分かりませんでした。ただ、ただ悔しくて悲しくて涙が止まりませんでした。

今から考えるとマンガみたいな話です。
父を戦で失い17年前夫を亡くしてから私は8月15日を特別の日(戦前の日本が死んだ日)として店を休み私独りで神に祈る日といたしました。
今年はかつてない暑さの中で亡夫の墓参りをして鎌倉の円覚寺で無念無想の三時間を過ごす事にいたします。
1年に1回すべての思いを捨て空と気と緑の樹木の中で一人静かに心を洗うつもりです。

人生七十年余り生きてみて一番大切な事は誠実に生きる事だと私は確信しております。





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