2007年9月5日水曜日

時代が悪い方へ動いているという危機感でいっぱい

新祖国論 なぜいま、反グローバリズムなのか  辻井 喬 著 集英社 1,800円

 私はもう50年間も本屋業をやっているけれど今もまだ読者(お客さま)が先生です。
特に注文して買っていただく読者の本は私の仕入の指標でもあります。
ここに来て大臣他政治家の金にまつわる不祥事の続出は目に余るものがあります。
また商店街が壊れてしまって人情のある店が減ってしまったこと、買物に会話がなくなりただ大きさだけを競い合っている流通業を見ていると悲しいとか苦しいとか嘆かわしいとかというような言葉では表現しがたい胸の中がモヤモヤしてこの怒りをどこにぶつけていいのかわからず、日を追うごとに悩みは深まっておりました。
そんな時期に私はこの本を注文して買ってくださった読者に出会いました。

◎実業家 堤清二のしがらみを切り捨てて辻井喬が本音で語る
◎誰がグローバリズムとマーケティング業に汚染された国を築いたか。
祖国再建の手がかりを探る

この表紙の文章を見たときわたしは「そうだ。これだ。私の胸のモヤモヤは。」と明確な感動を覚えました。
前書きにも感激いっぱい受けましたがそれは皆様どうぞお読みになってください。

日本の冬物語           
自由競争至上主義が世界の矛盾を深めている

マーケティング病の社会で   
頻発する社会の不祥事はマーケティング病の結果である

土地の名前、土地の記憶   
グローバリズム、土地と地名が持っている歴史の記憶が失われるとき

想像する社会          
先人たちが日本の近代化にはらった情熱を思う

9.11以後の世界       
アメリカの指導者は9.11の思想的歴史的構造を理解できなかった

格差と想像力       
自由市場経済の根本的結果である格差を是正するのが政治の役割である

民主主義と自由       
人気投票と政策への評価が分離していても不思議に思わないなら

主だったタイトルだけを並べてみましたが、この本は信濃毎日新聞に1年間掲載した随想に手を入れた集成だそうです。
著者は事業家であった人そして今作家であるというまことにこの書を書ける最適の人だったと思います。さらに信濃毎日新聞に私は敬服の念を捧げます。
今、言論は真の意味で自由ではない時期によく1年間続けてくれたと思います。
しかも集英社という一流版元から生まれてくれて私は本当に有難うございましたと申し上げます。

今日もまた大臣の不祥事が報じられておりました。
詳しいことは分かりませんが、私はここで一つ提案したいことがあります。
政治家は当選したら万歳を叫ぶ前に国税庁の審査を受けることを法制化して欲しいと思います。
大臣になってからごたつくのは国民に対して非礼であり且つまことに非合理的です。
そうしないと国民は政治家は全員何かやましいんじゃないかと思ってしまいます。
正々堂々と政治の仕事で活躍していただくために私はこのことを申し上げたく思います。

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