2007年6月17日日曜日

なぜ どうして こんな事になってしまったの

暴かれた「闇の支配者」の正体 暴かれた「闇の支配者」の正体
ベンジャミン・フォールド著 扶桑社
定価1365円


私は政治の事はあまり言いたくない。
しかし政治が私の安全や生活に直接影響してくると黙ってはいられない。
今、好景気だと日経新聞は毎日書いている。
12チャンネルも毎日そう言い続けている。
店の周りは好景気どころか長く繁盛していた店がひとつ、ひとつ消えている・・・これのどこが好景気なんだ。
私は昭和30年から50年間も本屋を続けてきたから、その時その時の世の中の事はピンピンと響いて来る。
勿論良い時代もあった、よくない時代もあった。
でも今、私は自分の感がどこか変だと感じている。
経済学者ではないので本当はよくわからない。


この私も田中真紀子とペアを組んで大衆を前にして絶叫していた小泉という男に素敵だー!と思った時期があった。
私は(お客様第一主義) (サービス)だと亡夫がいつも言っていたので言ってみれば政治的無党派。
でも瞬間小泉にいかれた時期があった。この私にして、古い利権をぶち壊すと言われたらしびれますよ。でも、やたらブッシュと仲良さげにするのが一寸?だった。
改革なくして成長なし、そうかと思いつつも解せなかった。
そして竹中平蔵というアメリカかぶれの経済学者が力を持ってきた。
何もかも自由化こそ万能みたいに言ってオリックスの宮内義彦と組んで次から次へ自由化していった。月刊現代の記事も読んでいたのでこの本を見た時すぐ読み始めた。
あ!そうだったか、と言うより?この記と驚く事が多かった。
一番驚いたのは植草一秀事件。
まさかこんな裏があったとは、一連のマスコミの記事だけを見ていればあんな紳士面をしてよくもまぁ植草さんやりますね、という思いだけだったと思う。
でも彼ももう終わりね、バカね、と思っていたら皆さん読んでみて下さい。
驚かれます。 植草さんが気の毒すぎです。
小泉さん、竹中さん、オリックスの宮内さん、さぞや面白かった事でしょう。
力の無い民をギセイにして。政治家の二世三世は云々とよくいわれますが。
二世三世の人間は血が通ってないのは政治家ばかりではありません。
チマタの旦那衆の二世三世も同じです。
人を思う心の血が流れていない人ばかりです。
自分の手で汗を流して生きている人間とは色の異なる血が流れているようです。
これは私の最近の体験から得た苦い思い出です。


全部読み終えても闇の支配者の正体については100%は分からない。
分かる事は今、大変な弱肉強食の世界になってしまったこと。
そしてその原因が闇の支配者によるものかなと思う。
コムスンの事、NOVAの事が怒りを買っているけれどこれに類した業者は巷にあふれている。
気づかずに過ぎているだけ。
でも今最大のテーマは年金問題。
選挙を目前にしているので必死で対応しているかに見せているけれど、これはもう何年も前から抜本的に解決すると何度聞いたことか。言うばかりで何も前進していない。今までの連中は皆共同責任者。
1人くらい腹を切る人がいても、私はおかしくないと思う。
ずるい。本当にずるい。官僚も政治家も。

いずれ選挙が終わって風が吹き止むのを待っているだけ。
この風を止めてはいけない。マスコミもしっかりして欲しい。このマスコミの中にも闇の支配者がいるんだから、我々国民は目を見開いて政府をとことん追及しなくてはいけない。
安倍総理も選挙前だから1年間で完了させるとか大ボラ吹いているけれど、素人が考えても無理だと思う。よくここまで滅茶苦茶にしてくれたものだ。怒れよ国民は。
構造改革、何度耳にしたことか。官から民へ 小泉さんの口から何百回出たことだろう。
それで一体何がどうなったのですか。生活が苦しくなり希望が失せてゆくばかりではないか。
小泉、竹中、オリックスの宮内、その他ごく一握りの人は果実を得たと思う。しかし、私たち一般庶民は少しも良くなっていない。

再チャレンジという言葉もよく耳にする。しかし、私は問いたい。具体的にどうすればいいの。政治家は何度でも立候補して再チャレンジできるでしょう。
しかし、私たちは命である商店街がぶっ壊れてしまってどうして再チャレンジすればいいのか教えて欲しい。街がぶっ壊れたのも闇の支配者の手によるものでしょう。
自民党をぶっ壊すなどという言葉の魔力に騙されて、ぶっ壊れたのは自民党ではなく商店街でした。殺されたのは中小零細の商人でした。総理大臣という人はすごーくエライ方だと思うけど、あんまり国民事情はわかってません。自分の手で汗を流した者の苦労は感じておりません。
やっぱり政治家の三代目です。
国民の心情など子供ぐらいにも分かっていません。

闇の支配者に負けないで私たちはもっと目を見開いて、真の国民の幸せをつかむべく勉強しなくてはなりません。
この本はそのことをしっかり教えてくれました。

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