2010年1月5日火曜日

ドキュメント昭和が終った日を読んで

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「ドキュメント昭和が終った日を読んで」

私が生まれたのは日支事変の始まる3年くらい前だった。
小学校へ上がるまでは戦争の事など考える事も無かったけど少しづつ戦争の匂いが濃くなってきて小学校6年生の時のあの夏の8月15日から事態は一変した。
食べる物も少なくなり闇行為も行われ生きる事が子供ながらに大変だと自覚していた。そして私は、GHQとかマッカーサーとかという言葉の中で教科書もあちこち墨で消したものを使わされた。
そして女学校1年生の時に父の戦病死の報せが届き母が一晩中泣きあかし、私は2人の妹をと2人の弟を前にして、これは私がしっかりしなければと心の中で決心した。
祖父母も頼りの一人息子に死なれ、それは大変な悲しみだったと思う。

私は占領下で高校生のほとんどを終え20才の時に横須賀ベース前で洋書店をやっていた夫と結婚し以来本の世界の人間になって半世紀が過ぎた。
「ドキュメントが終った日」を読んでみて、私は完全な昭和人だとよく分かった。
昭和も平成もずーっと切れる事なく繋がっているのだけど、こんなに大きく異なるものかと思い通す事、多々であった。
美空ひばり、東京オリンピック、新幹線、美智子皇太子妃、寅さんの映画、映画も昭和の香りがする。

私はそんな中で人生の大半を「頑張ろう」の一心で生きて来た。
ゆとり教育なんていうものは考える事も出来ない社会の為に何をすれば人間として生きて来た価値があるだろうかといつもいつも考えている。間違いなく「生きた」という実感をとても大切に思う。

そんな私が昨夜、テレビのチャンネルを回すと鳩山総理の奥様がSMAPの連中と一緒にキャーキャー騒ぎながらご馳走を作っている番組が出てきた。
私には総理の奥様がこういう人達とこんなに騒ぎながら
「主人は優しいのよ、食事の後の食器洗いはずーっと主人がやってくれるの。しなくていいのにと云っても、作って貰って後、片づけまでやってもらえないと云うのよね、優しい人よ。官邸に入ったので広すぎて困るわ。遊びにいらっしゃい、大歓迎するわよ。前以て届けておけばいつでもどうぞ。」
SMAP達の作った料理を美味しい美味しいと云って食べ最後に自分も作ったようだった。私は途中でチャンネルチェンジしたのではっきり分からない。

私の感覚では時の総理大臣の奥様がこんなお遊びのテレビに出て来てチャラチャラするのはいただけません。
私は昭和人です。間違いなく。そしてそれを誇りにしてこれからも生きてまいります。

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今週のお勧め本★
















「昭和が終わった日」
著/佐野眞一
文藝春秋
1400円+税

















「新 忘れられた日本人」
著/佐野眞一
毎日新聞社
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「忘れられた日本人」
著/宮本常一
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